Weps うち明け話 文:清尾 淳

#954

イベント

 2月15日(木)、JR南浦和駅周辺のさいたま市浦和文化センターで「浦和レッズ 2018 キックオフイベント」が実施された。
 かつては「シーズン○○○○を語る会」あるいは「Talk on Together」というタイトルで、シーズン前やシーズン途中に行われ、ファン・サポーターの前で、クラブ代表やチームの監督が直接語りかける、または質問に答える、という様式で行われていたのだが、 内容が変わってきた。

 昨日は、最初に「クラブの取り組みについて」という題で壇上に立った淵田代表が冒頭「Jリーグ開幕まで10日間」と発したときに、MDPの開幕号の準備に本腰を上げなければ、とケツを叩かれたような気がしたと同時に、13日(火)・14日(水)に見たACLの初戦を思い出した。

 去年は2月18日(土)に富士ゼロックススーパーカップを戦い、すぐにシドニーへ飛んで中2日でACLアウェイ戦。中3日の25日(土)に日産スタジアムでJリーグ開幕。そして28日(火)にACLホームFCソウル戦があって、公式戦5試合目にしてようやくリーグ戦のホーム開幕だった。
 公式戦開幕早すぎ!
 いきなり日程が過密すぎ!
 そう憤然としたものだった。

 今年のスーパーカップはなんと10日!
 レッズはまだ沖縄キャンプ中だった(レッズだけではなく、ACLに出場しないクラブはほとんどがそうだったろう)。他人事ながら、元日まで公式戦を戦っていたセレッソ大阪が心配だった。10日間で一度緩めて、また上げてというのは相当難しいはずで、それでスーパーカップも優勝したというのは、オフに緩めきっていなかったのかな、と思うほどだ。

 スーパーカップ出場チームでなくても、ACL開幕も過去になく早い。
 昨季のレッズは、可能性がすべて断たれるまで2018シーズンもアジアで戦うことを目指していたが叶わなかった。それは本当に残念だが、叶っていたらいたで本当に大変だった。なぜかレッズはワールドカップイヤーにはACL出場がない。2013年◯、2014年×、2015年◯、2016年◯、2017年◯、2018年×…。
 2004年にレッズがベスト4だった天皇杯で優勝していれば、あるいは2005年に最後までもつれたJリーグで優勝していれば、あるいはレギュレーションが今と同じだったら(天皇杯優勝チームは、その年のACLに出場)、ドイツ大会があった2006年のACLにも出ていたはずだが、初出場は2007年だった。
 ACLに出ないのは残念だが、出ないなら出ないでスタートが遅く、長距離移動やコンディション調整の必要がないという条件をフルに生かして、目標達成に向かわなければいけない。別の言い方をすれば、ワールドカップの中断前は過密日程とはいえACL出場の4チームより条件は良いのだから、それなりの結果を出さなければいけないだろう。

 そんなことを考えながら、淵田代表の話を聞いていた(10分のはずなのに長いな、と思いながら)。
 その後の新加入選手、4選手のトークショーは面白かった。
 だが時間が短かった。淵田代表が長く話しすぎたということだったが、それがなくても最初の設定として終了時間が早すぎたのではないかと思う。19時開会は、平日だから仕方がない。だが平日の仕事帰りに来てくれる人たちに提供するイベントとしては、1時間10分は短すぎる(ホワイエでの展示などはあるが)。
 ああいう会場は、21時半にきれいにして完全退出、というのが決まりだから、20時半終了予定で、10分の延長を想定して20時40分イベント終了。21時までに観客退出。同時並行して21時20分までに片付け、スタッフ退出21時25分というのは可能なはずだ。トークショー2回で計90分あれば、ある程度の満足感は得られるだろう。

 選手のトークショーは、パートナー企業の主催でシーズン中にも何度かあるが、大きな会場ではないし、クラブが主催するものはレッズフェスタの企画の他にはない。じっくり準備して時間も確保して行えば、人気イベントの1つになっていくような気がする。

 株主総会のような雰囲気の「語る会」も懐かしいことは事実なのだが。

(2018年2月16日)

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